「この子って周りの子たちと比べて小さくない?」
そんな不安に駆られることは、たとえ健康的な成長の範囲内であってもママなら気になってしまうものですよね。
でも「低身長症」の場合、明らかにその不安の度合いが違うのです。
心配な方へ
同年齢と比べた時、「ちょっと小さいかな?」という程度では低身長症の心配はほぼありません。
でも次の2点が気になる時は可能性が疑われます。
平均身長より著しく低いといったことや、1年の間で身長の伸びが著しく悪いといった点です。
母子手帳などに子どもの成長の目安となる「成長曲線」が載せられており、そこには男女別で月齢ごとの身長と体重の平均から個人差の範囲である上限と下限が記されています。
その上限や下限を超えてくると成長に心配が出る可能性があるということです。
低身長症の疑いは、この下限を超えたときに出てきますがたった1回超えただけでは深刻な心配があるとは限りません。
また、小学校低学年の場合は1年で5~6cm身長が伸びますが、2年続けて4cmを下回る時には低身長症の疑いが出てくることになります。
低身長症の原因
すべてが病気によるものとは限りませんが、低身長症の原因が病気の場合は次のような原因をあげられます。
1.成長ホルモンの異常
2.甲状腺ホルモンの不足
3.小さく生まれたこと
4.染色体の異常
1は骨の成長を促す成長ホルモンの分泌が足りないために低身長になる場合で、下垂体に障害を受ける脳の外傷や脳腫瘍が原因です。
そして2は、同じく骨を成長させる働きをもつ甲状腺ホルモンが不足することも低身長の原因になります。
先天的に甲状腺機能の低下が見られる場合と後天的に慢性甲状腺炎になったことで甲状腺が破壊されて起こる場合があります。
3は子宮内での発育がまだ十分でない状態で生まれ、平均よりも身長や体重が小さい場合のことです。
しかし、たいていは3歳を迎える前に標準的な成長に追いつきますが、中には著しく身長が低いということもあります。
4は性染色体に異常がある場合や15番染色体に異常が起こる場合とそれらの症状のひとつとして低身長が現れます。
また、これらの病気が原因で低身長症なのではなく、家族からの遺伝や生活環境に原因があって背が低いこともあるのです。
例えばママやパパがとても身長が低いとき。
そして、生きていくために必要な食事・運動・睡眠が激しくとれていなかったり、強いストレスにさらされたりすると低身長が現れることもあります。